2015年8月14日(金) 「観光客受入対策特別委員会」(その3)!

2015.7.8 三菱長崎造船所 旧木型場さる、8月11日長崎市議会世界遺産・観光客受入特別委員会において三菱長崎造船所の構成資産の視察概要を掲載する。三菱長崎造船所には、世界遺産候補の全23の構成資産のうち5資産があり、「旧木型場(史料館)」は1898年(明治31年)に鋳型製造のため木型を製作する工場として建設され、三菱発祥の長崎造船所に現存する最も古い建物で現在史料館として公開されている。この史料館は、これまで入館は無料だったが、7月からは有料としJR長崎駅から専用シャトルバスが運行され、館の維持管理費(バス代込み)として大人(高校生以上)800円、小・中学生400円、未就学児は無料となっている。見学時間は個人・団体客ともに約50分程度、個人・団体問わず事前に電話予約が必要でバスは平日5便、土日祝日は6便が運行されている。
2015.7.9 世界遺産の占勝閣(三菱長崎造船所)また、日本で初めて蒸気動力を用いた曳揚げ装置を有する「小菅修船場跡」は、公開されているが駐車場が無いので見学する際は注意が必要である。世界遺産を機に仮設トイレを設置、現在、土・日・祝日は地元自治会を中心にボランティアガイドで観光客の受け入れを行っている。しかしながら、現在稼働中の「第3船渠(ドック)」や「ジャイアント・カンチレバークレーン」、木造洋館の「占勝閣」は生産・安全などに考慮し公開されていない。世界遺産登録が本県観光振興に果たす役割は大きいが、期待通りの成果を得るには観光客の受け入れ態勢の整備(駐車場、トイレ、交通アクセス、宿泊施設など)、見せる工夫、財源確保(国の財政支援など)、施設の保存対策(稼働中の工場や設備の保全、端島炭鉱の老朽化したアパート群など)、施設の歴史や意義を理解してもらう啓蒙活動(教育学習)、おもてなし運動など多くの課題に取り組む必要がある。重要な事は、次世代にどう繋ぐのか、地域活性化にどう結び付けるかが問われる。

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