長崎県市議会議長会は、8月22日(金)14時から松浦市文化会館ゆめホールにおいて、県内各市の市議会議員約170名が集い「平成26年度長崎県市議会議長会議員研修会」を開催しました。開会冒頭、源城長崎市議会議長より「議長会主催の研修会を通じて自己研鑚に努め市政発展のためともに頑張って行こう。国史跡鷹島神崎遺跡の歴史的意義について学ぼう」、開催市の鈴立松浦市議会議長より「松浦市はエネルー産出の石炭の街であったが現在火力発電で復活した。時間的余裕があれば歴史と自然が彩る街を散策してほしい」など、お礼と歓迎の挨拶がありました。講演では、池田榮史氏(琉球大学法文学部教授)より「国史跡鷹島神崎遺跡の歴史的意義」の演題で、海底遺跡の概要・遺跡調査のあゆみ、発見した船体とその他の遺物、船体構造に関する検討、鷹島海岸遺跡と水中考古学―これまでの成果と今後の課題などについて聴講しました。
鷹島神崎(こうざき)遺跡は、平成23年秋に鷹島町神崎沖合水深20~25mの海底から元軍船の船底部にあたる竜骨(キール)が発見され、木造船の構造体の発見では国内最古のもので、平成24年3月に海底遺跡では日本初となる国史跡「鷹島神崎遺跡」として指定されている。蒙古襲来(元寇)は、1274年(文永の役)に約4万人・船舶数900隻、1281年(弘安の役)に約10万人・船舶数4400隻が鷹島沖合に押し寄せ、暴風雨にあって多くの軍船が遭難した場所として知られている。蒙古襲来関連遺物は、昭和55年から発掘調査が行なわれ、現在約1万点近くに上り陶磁器(青磁・陶器など)、金属器(青銅製品・鉄製品など)、石・漆製品、船材および木材、武具類など出土されている。当時の中国やモンゴル、朝鮮、日本の生活文化・精神文化など出土遺物によって明らかになることを期待するものです。