長崎市の急傾斜地崩壊危険個所は1,289か所、そのうち事業着手箇所数は254箇所となっており、大雨・地震時は、急傾斜地の崩壊、土石流・地滑りの土砂災害が発生しやすい地域となっています。市有建築物の耐震化は、全体で294棟(市営住宅除く)のうち185棟が耐震改修済み、小・中学校の施設は全体で715棟のうち527棟の耐震が確保され、それぞれ平成27年度耐震化率90%以上を目指しています。避難所の指定状況は、全体で269か所あるなかで津波警報の発表基準の上限である3m未満の土地に建てられている39箇所の避難所があり見直しが必要です。今後は、避難所の指定のあり方、自主防災組織結成率の向上、ハザードマップの作成、防災行政無線の聞こえない地域の解消、避難勧告等の適時適切な伝達と誘導など市民や地域防災力の向上などが課題です。(写真は10月13日撮影、仙台港の陸地に押し流された数万トン級のバラ積み貨物船)
長崎市の地域防災計画は、長崎大水害・阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、地震発生時の職員配備や応援体制及び物資調達など見直しが行なわれました。しかしながら、東日本大震災の地震・津波は、想定をはるかに超え、現在、国や長崎県において地震・津波対策に関する防災計画や被害想定などの見直しが行なわれています。災害は忘れた頃にやって来る、「自分の命は自分で守り、家族の命も守る」。過去の災害の教訓を活かし、普段からの備えと防災意識を持ち、各地域・各家庭で避難場所を決めておくことなどが必要です。今後は、「防災」と「減災」の二段構えで、地域防災計画の見直しや安全・安心なまちづくりに努めて行きます。三菱重工労組長船支部12月号だんらん(機関誌)に投稿した内容を抜粋し掲載しました。(写真は7月14日撮影、石巻市内の津波で流された住宅地の跡地)