2021年12月25日(土)「旧グラバー住宅リニューアル」!

世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産「旧グラバー住宅(長崎市南山手町)」の大規模改修が終わり、12月24日リニューアルオープンし、約3年振りに全面公開された。グラバー園内にある旧グラバー住宅は、国内に現存する最古の木造洋風建築で、日本の近代化に貢献したスコットランド出身の貿易商、トーマス・グラバー(1838~1911年)が暮らした。2018年12月に始まった半世紀ぶりの大規模改修では、ひび割れした外壁や老朽化した屋根などを修復し、耐震補強工事も行っている。改修後の住宅内では、史実に基づき当時の様子に近づけ、「ひと」「たてもの」「くらし」といったテーマに沿って家具などを展示している。新装した住宅内と庭園に3ヶ所ずつ、AR(拡張現実)技術を使った見学ポイントが設置され、スマートフォンカメラを通じて風景を見ると、往時の木や船、グラバー家族らが映し出される。

江戸時代の幕末期である1863年に建築された「旧グラバー住宅」の前では、昨日(24日)「旧グラバー住宅リニューアル記念セレモニー」が、行政・議会関係者、指定管理者(長崎南山手グラバーパートナーズ)、多くの関係者らが出席して執り行われた。リニューアルされた「寝室」は、改修前には通路であったが、倉場富三郎から父グラバーに宛てた手紙を分析し、住宅の中心に寝室があったと判明し部屋を再現。「家族や知人が集う部屋」、「昭和初期の食堂」、「厨房」などは、古写真を参考に、似ているテーブルや椅子、食器などをそろえ当時を再現している。旧グラバー住宅の大規模改修を機に、県内外からの来訪者でグラバー園内の賑わいが期待できる。なお、来年1月中は、長崎市民や市内の小中高大学に通う学生らを対象に無料開放される。是非、この機会にグラバー園に訪れて見てはいかがですか。

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