広島は8月6日被爆から76年を迎え、午前8時から平和記念公園で「令和3年広島市原爆死没者慰霊式・平和祈念式(広島平和記念式典)」が執り行われ、今回は市議会議長として3年振りに参列した。長崎市議会は、平成28年3月に議員連盟を設立し、広島・長崎市の両市が連携を図り、核兵器廃絶に向けた取り組みの一つとして式典に参列していたが、昨年・今年と新型コロナの影響で広島訪問を自粛した。当日(6日)は、交通規制や混雑を避けるため7時10分ホテルを出発、新型コロナ対策のため、参列者は昨年に続き例年の1割未満(751人)が参列、83ヵ国と欧州連合(EU)の海外代表、被爆者や政府関係者、遺族代表並びに市民団体らが犠牲者のご冥福を祈った。この1年間で亡くなった被爆者ら4,800人、原爆慰霊碑に納められた被爆死没者の総数は32万8,929人となった。
1945年8月6日8時15分、広島に原爆が投下された時間に合わせ、原爆犠牲者の御霊に対しご冥福を祈り黙とうを行った。広島の松井市長は、平和宣言で「日本政府に条約の批准と、原爆による“黒い雨”被害者の早期救済を訴えた。被爆者の言葉を引用し、各国にも条約の支持を求め、核抑止論に立つ国々の政策を転換するため、被爆の実相を伝え広める活動を続ける」と誓った。菅首相は、この日の式典あいさつで「核軍縮の進め方は各国の立場に隔たりがあり、様々な場の国々の間を橋渡ししながら現実的な取り組みを粘り強く進める。国際的な核軍縮・不拡散体制の礎石である核拡散防止条約(NPT)体制の維持・強化が必要である」と述べた。被爆者健康手帳を持つ全世界の生存被爆者は、2021年3月末時点で12万7,755人、被爆者の平均年齢は83.94歳、放射線の影響により心身に苦しみを抱える人々に寄り添う支援策の充実が求められる。