長崎市議会環境経済委員会は、昨日(3月12日)交流拠点施設の検討状況についてなど所管事項調査を行った。所管事項調査では、MICE(コンベンション)の誘致や受け入れ態勢を強化するため、市長をトップとする「市交流拠点施設検討推進本部」を本庁内設置したと報告した。MICEの誘致体制は、長崎市(推進本部)、長崎国際観光コンベンション協会、交流拠点施設運営者(コングレ)が、密接に連携し、誘致ターゲットの絞り込みやセールスの役割分担、スケジュールなどについて情報共有して誘致を進めて行くイメージを提示した。委員からは、「市の具体的な役割が見えない」「MICE誘致の中心となる市版DMO(観光地域づくり推進法人)の構築が遅い」「専門家の人材確保・育成が急務」などの指摘があった。
次に、環境経済委員会は、MICEコンサルタントである川島久男氏や地元経済界代表の宮脇雅俊氏(長崎商工会議所会頭)・村木昭一郎氏(長崎MICE事業者ネットワーク会長)を参考人として招致した。川島代表は、「MICEの意義・長崎の可能性・MICE誘致体制」について、MICEは世界的な成長産業で、すそ野の広い経済効果がある。長崎の可能性は、歴史・文化・平和・夜景・豊富な観光資源があるが、MICE開催地決定要因はアクセス・会議施設・ホテル・受入体制など主催者は何を求めて”投資“するのか?MICEは施設整備と同等に「誘致・受入体制」が重要であると強調した。地元経済界からは、地域経済の概況、地域経済の課題、長崎の経済界の取り組み、期待される経済効果など、人口減少が進む長崎の強みは観光産業で有効なツールになると、交流拠点施設整備の必要性について説明があった。