2016年8月29日(月)「アバディーン市訪問」報告(その1)!

2016.8.22 ロバート1世(スコットランドの英雄)8月22日(現地時間)の行動は、先ず、アバディーン市長を表敬訪問(9時~9時45分)。アバディーン市の概要は、日本の近代化に多大な貢献をしたトーマス・グラバーが幼少期を過ごしたスコットランド北東部の港町で、人口は約22.8万人、イギリスで4番目に古いアバディーン大学を有するなど、古い歴史を持ち街中には重厚な石造りの建物が立ち並ぶ「花崗岩の街」と呼ばれている。2010年(平成22年)7月12日に、市民や民間交流団体が中心となって交流を行う事を確認し、市民友好都市として提携している。アバディーン市庁舎訪問途中、スコットランドで国民的英雄であるロバート1世(1306年―1329年)の記念像を観ながら、イングランド王国との独立戦争でスコットランドを率いたと、現地ガイドから説明を受けた。

2016.8.22 アバディーン市長表敬訪問①アバディーン市庁舎(セント・ニコラス・ルーム)では、公式訪問団31名及び日本からアバディーン市に留学している大学生22名が出席して、アバディーン市ジョージ・アダム市長を表敬訪問。レセプションでは、ジョージ・アダム市長より「歴史的な繋がりがあり、今後とも産業の発展に繋げる必要がある。友好と交流を通じて絆が深まることを期待する」、田上市長より「6年間の交流の中で様々な事があった。トーマス・グラバーが日本の近代化を推進し世界遺産に登録され、このような交流が始まった。過去を懐かしむのではなく、未来に繋げていきたい」との挨拶があった。その後、両市長・両市議会議長から記念品が贈呈され、友好と交流を深め合った。私たちもジョージ・アダム市長と記念写真を撮らせてもらった。

2016.8.22 水素バス及び水素ステーション次の視察地は、キティーブルスターの水素ステーション施設(10時~10時45分)。アバディーン市は、1970年代から北海油田の石油・ガス産業で発展を遂げたが、将来を見据え再生可能エネルギーの実用化に向けた取り組みが進められている。その取り組みのひとつが、水素プロジェクトで10台の水素バスを所有し、市内2社のバス運行会社に貸与して試乗運転がされている。水素バスの1台当たりの費用は3年前で100万ユーロ(約1億4,500万円)、現在は80万ユーロ(約1億1,600万円)で、通常のバス20万ユーロ(約3,000万円)より割高となっている。プロジェクトの運営は、EU・スコットランド・アバディーン市含め16団体が参画している。日本ではハイブリッド車・電気自動車が主流になりつつあるが・・・。午前中は水素バスに試乗して視察。

2016.8.22 グラバーハウスにて次に訪れたのは、グラバーハウス(11時~11時30分)。グラバーの両親などが1864年から20年余りにわたり生活した家で、グラバー自身は日本に拠点を築いていたため生活はしなかったが、日本からの留学生を連れて何度か訪れているといわれている。庭園には、「明治維新に際し、日本の近代産業に偉大な貢献をした、グラバー氏への感謝を込めて、グラビアン・ジャパン財団に本グラバー邸を寄贈す」 1997年8月22日 三菱重工業株式会社と記した記念碑があった。三菱重工が地元の持ち主から4500万円で敷地と建物を購入し、グラバーハウスとして一般公開をしていたが、経営悪化のため閉館及び売却の知らせが三菱に届き、三菱は粘り強く保存を求めた結果、2015年3月にグラバーハウスが記念館として再開館した。三菱重工社の地域貢献活動をアバディーン市で垣間見た。また、地元メディア数社が公式訪問団に合わせ取材に訪れていた。

2016.8.22 JHO SHO MARU(海洋博物館)8月22日(現地時間)午前中、最後の視察地は、アバディーン市の海洋博物館を訪問(11時45分~12時15分)。イギリスはEU加盟国の中で、最も原油を生産・輸出している。この博物館は、イギリスが採掘を行っている北海油田設備の模型や船、採掘の仕組みを解説したパネル、その他にトーマス・グラバーが日本に送った船の模型や図面、船医の医療器具、漁業に関する道具等が展示されている。館内の一角にトーマス・グラバーのパネルも展示されているが、意外と地元市民には認知されておらず、現在、アピールをしているとの説明があった。当時、トーマス・グラバーは、軍艦「JHO SHO MARU」をアバディーンの造船所に発注、1870年(明治3年)3月に長崎に回航され熊本藩が購入、アバディーン市から長崎までの航海は約3ヶ月間を要したとのこと。

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