2014年2月3日(月)「コンベンション施設」の現地調査(所感)!

2014.1.29 岡山コンベンションセンター(説明を受ける)長崎市議会市民クラブ有志(5名)は、1月29日(水)から1月31日(金)にかけて岡山コンベンションセンター(ママカリフォーラム)及び新潟コンベンションセンター(朱鷺メッセ)の施設の現地調査を行いました。現在、長崎市では、長崎MICEセンター(仮称)の設置に関する基本的考え方、整備・運営事業(案)、MISE施設の見直しの考え方、収支シミュレーション・経済波及効果・想定スケジュールなどが示され、平成25年度中に建設の可否が決定されます。この様な状況のなかで、コンベンション施設について、先進都市の建設の経緯、利用・収支状況、建設費用、施設の維持管理費、市民への説明、施設見学などを含めて、今後、10年間で想定される10の大型事業で約865億円の総事業費が見込まれています。財政基盤の弱い長崎市として本当にコンベンション施設建設が対応できるのか?財源をどう確保していくのか?建設後の維持管理費はどうなのか?など実態を調査しました。

2014.1.29 フォーラムシティビル岡山コンベンションセンター(ママカリフォーラム)は、JR岡山駅西口地区再開発事業の一環として建設された住宅を有する複合ビルにコンベンション施設があり、関東・九州方面からの新幹線が止まれる場所として交通の利便性に優れ、中規模のあらゆるイベントに対応出来るコンベンションとして、年間359日の稼働や館内飲食などにも対応できる施設であった。管理運営は、指定管理者制度の導入で㈱岡山コンベンションセンターに独立採算による管理委託が行なわれ、経常利益は開設以降約1億円超の業績をあげている。主な収入源は、コンベンション施設・駐車場等の売り上げで年間7億円超、施設の売上状況(税抜き)は約3億円超であるため、岡山駅西口パーキング(400台)・ママカリパーキング(260台)の駐車場の売上が経営を支えていると思われ、会場施設の全体の稼働率は約70%で、催事件数は年間2000件程度で推移している。長崎市の計画と比較すると、大きな違いは70万規模の都市で交通の利便性が優れ、700名規模に特化した誘致活動や駐車場の保有台数が多いこと等が考えられる。

2014.1.30 朱鷺メッセ(パンフレットより)新潟コンベンションセンター(朱鷺メッセ)は、万代島再開発事業としてコンベンションセンターと万代島ビル(ホテル・業務施設)等が一体化した、国内有数の複合型コンベンション施設として新潟県の事業として整備が行なわれた。立地場所は、新潟駅よりタクシーで約5分、新潟空港からタクシーで約20分、北陸自動車道新潟西I.C.より車で約20分かかる信濃川のウオーターフロントに位置している。施設の特徴は、1万人収容できる展示ホール、1,000人収容のメインホール、548人収容の国際会議室、中会議室3室(200人規模収容)・小会議室8室、2階には全長340m・幅10m・高さ6mのコンベンションセンターと万代島ビルをつなぐ歩行用の公共通路があり、長さを活かした展示も可能との事でした。管理運営は、新潟万代島総合企画㈱が指定管理者として運営され、運営経費は指定管理者が収受する利用料金収入で賄えない分を、県が指定管理料として平成25年度約1億2,000万円(平成25年度)支払われている。長崎市の計画と比較すると、大きな違いは80万規模の都市で県の事業である事、3,000人規模の誘致活動がどうなのか、年間の指定管理料・維持管理費が拠出できるのか懸念される。

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