平成30年第4回長崎市議会定例会は11月27日開会、一般会計補正予算(第5号)を含め予算8件、条例・条例の一部改正など20件、人事1件、その他3件、報告3件の合計35件が上程された。開会冒頭、行政報告のなかで田上市長は、江戸町の県庁跡地に解体した市公会堂に代わる施設として「文化芸術ホール」を新たに整備する方針で合意し、県庁跡地のうち本館跡部分に1,000~1,200席のホールを整備し、運営することが県との共通認識と説明した。市議会の意見を聞き、「建設場所を正式に決定したい」と述べた。公会堂に代わる新たな文化施設のこれまでの経緯は、平成25年1月現庁舎跡地での整備を念頭に考えが表明されたが、県庁舎跡地活用検討懇話会からホール機能、多目的広場機能、情報発信機能など知事への提言が行われ、平成27年8月長崎市長・市議会議長から県庁跡地の整備方針の早期決定など、県知事・県議会議長へ要望書を提出していた。
その後、平成28年2月定例県議会で、①「多様なイベント等により賑わいを創出する広場」、②「歴史・観光情報の発信も行う交流の場や県都長崎に相応しい迎賓機能を備えた交流・おもてなし機能」、③「歴史あるこの地に相応しい文化の中心となる質の高い文化芸術ホール」として、県庁舎跡地活用にあたっての基本的な考え方が示され、今日まで協議が続き県庁舎跡地活用についての県市の共通認識が確認された。共通認識の主なものは、交流・おもてなしの空間、ホールの3つの機能を石垣上に効果的に配置することを基本とし、交流人口の拡大や賑わいの創出につながる整備を行なうこと。広場はイベント開催が可能な整形で一定の面積を確保すること。ホールは旧県庁舎本館の跡地部分に配置すること。広場、交流・おもてなしの空間については、県が整備・運営し、ホールについては、市が整備・運営することなどとなっている。今後、県・市議会などの議論を踏まえ整備方針が決定される。