2022年4月26日(火)「長崎新聞政経懇話会」!

長崎新聞政経懇話会は、4月25日長崎新聞文化ホール・アストピア(茂里町))において結城康博氏(淑徳大学総合福祉学部教授)より「医療・介護から考える経済政策」のテーマで、長崎新聞政経懇話会4月例会を開催した。結城康博氏のプロフィールは、淑徳大福祉学部卒、法政大学院修了、東京都北区、新宿区に勤務、この間介護職、ケアマネージャー、地域包括支援センター職員として介護系の仕事に従事(社会福祉士、介護福祉士)し現在に至っている。元社会保障審議会介護保険部会委員、著書に「介護職がいなくなる」「孤独死のリアル」など。講演のポイントは、2035年団塊世代が全て85歳になる日本社会で、介護難民が増える危険性、介護システムが整備されないと「介護離職」現役世代が安心して働けない・・・、経済活動に支障が生じる、よって今後10年で自治体、企業、市民が持続可能な社会のあり方を考える必要がある。

長崎県内の70歳以上の人口階層をみると、ほぼ全国並みで団塊世代が全員85歳以上になると、大幅に要介護者が増える。長崎県は、出生数は低下し続けており、しかも高卒以上の転出者が多く、若い人の人口が減少している傾向もある。このままいくと、生産年齢人口が少なくなり長崎県の経済活動にも深刻な事態を招きかねない。若い人をどのように雇用に結びつけるのか?大学を出たらどのようにして戻ってもらうのか?対策を考えるべき。長崎県では、医療・福祉産業は大きな雇用の創出分野であり、市民の医療・福祉サービスの担い手と同時に、消費者であり経済活動の一翼を担っている。医療・介護の人材不足は、単に賃金を引き上げるのみでは解決に至らない。特に全産業において「人材獲得競争」が激化している労働市場においては、税制度や介護保険以外の仕組みも検討すべきなど講演を聴講した。

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