2018年5月4日(金)「潜伏キリシタン関連遺産」登録勧告!

平成27年7月に世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産 製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業」に続き、イコモス(国際記念物遺跡会議)は「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」をユネスコ(国連教育科学文化機関)へ「登録」勧告し、世界文化遺産に登録される見通しとなり、長崎市は2つの世界文化遺産を有する街となる。本資産は、江戸幕府による禁教政策の中で「潜伏キリシタン」が密かにキリスト教への信仰を継続し、長崎と天草地方の各地において厳しい生活条件の下に、既存の社会・宗教と共生しつつ、独特の文化的伝統を育んだことを物語る貴重な証拠となっている。文化遺産で「登録」の勧告を受けた関連遺産は、長崎市の大浦天主堂、外海の出津集落、外海の大野集落など12の構成資産からなっている。

国宝大浦天主堂は、1597年日本で最初に殉教した日本26聖人たちに捧げられた教会で、そのため大浦天主堂は殉教の地西坂に向けて建てられており、1865年浦上の隠れキリシタンたちが信仰を告白した信徒発見の地である。外海の出津(しつ)集落・大野集落は、潜伏キリシタンが聖画像をひそかに拝むことによって自らの信仰を隠し、教理書や教会暦をよりどころとして信仰を続けた集落である。平成19年1月世界遺産暫定一覧表に記載され、平成27年1月推薦書提出、平成28年2月推薦書取り下げ、平成29年2月「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として推薦書を提出し5月4日イコモスの勧告を受け、平成30年6月24日~7月4日の第42回世界遺産委員会において、イコモスの勧告を踏まえ世界遺産一覧表への記載の可否が決定される。世界遺産の総数は平成29年7月現在で、文化遺産832件、自然遺産206件、複合遺産35件で、そのうち日本は文化遺産17件、自然遺産4件が登録されている。

タイトルとURLをコピーしました