長崎市議会において2月29日、一般質問を行いましたので、その主な内容について掲載する。長崎港の整備について、先ず、大型客船が2隻同時に停泊できる2バース化に向けた検討がされているが、その整備計画は?長崎港松が枝地区に、クルーズ客船の大型化や拡大するクルーズ需要に対応した旅客船埠頭の整備を行うため、平成26年の国の交通政策審議会により、松ヶ枝岸壁を360mから730mに延伸し、15万トン級客船と7万トン級客船、または10万トン級客船が2隻同時に接岸可能となる2バース化とする港湾計画の改定が承認された。今のところ事業化がなされておらず、事業費も確定していないが、着工された場合は約10年での完成を目指すとされている。事業内容は、2バース化に対応した岸壁整備と併せて、入国審査や観光地案内などを円滑に行うためのターミナル施設及びツアーバス駐車場など、国道499号に接続する臨海道路の整備が計画されている。
次に、クルーズ客船の受入体制については?長崎港に入港している客船の約7割が中国からの客船であり、ここ数年の入港増の主な要因は、中国発着クルーズが増えている。中国経済の停滞や政治問題等の不安要素はあるが、欧米の大手クルーズ船会社も、相次いで中国への新船投入を発表しており、中国クルーズ市場は急速に拡大している。クルーズ客船の誘致は、アメリカ、シンガポール、香港のクルーズ博における出展のほか、イギリス、フランスなど欧州各国のクルーズ船社に対してセールスを行っている。長崎県は、客船の大きさや乗客数に関わらず、高品質のクルーズ客船誘致のため東アジアに限らず、地域バランスを考慮してセールス活動を行うことにしている。長崎発着のクルーズは、これまで「飛鳥Ⅱ」等をチャーターした商品が数年前まで販売されていた。このような商品は、出入港前後の日程で市内宿泊を伴うことから、交流人口及び消費の拡大に繋がることが期待でき、県と連携して船会社や旅行会社に対して商品造成に向けた働きかけを行っていく、との答弁があった。