長崎市は、8月9日(日)10時35分から平和公園(松山町)において「被爆71周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」を営み、原爆で亡くなった皆様のご冥福をお祈りするとともに、核兵器廃絶に向けての誓いを新たにした。田上市長は、平和宣言で「現職の米国大統領が初めて被爆地広島を訪問したことについて、自分の目と、心で感じることの大切さを世界に示した。核保有国の首脳らも被爆地を訪れるよう求め、原子雲の下で人間に何が起きたのかを知ってください。非核三原則の法制化と北東アジアの非核兵器地帯の創設の検討をするように。被爆者と認められていない被爆体験者を被爆地域拡大などで早期に救済するよう」政府に求めた。被爆者による合唱(もう二度と)、城山小学校の児童合唱(あの子)、長崎市出身の大島ミチルさん作曲の「千羽鶴」が純心高校の皆様より披露された。
式典には、安部首相をはじめ各与野党の代表、遺族や被爆者、53カ国の政府代表者ら約5,600人が参列、安部首相より「唯一の被爆国として非核三原則を堅持し、核兵器不拡散条約体制の維持と強化の重要性を訴えていく」との挨拶があった。被爆者代表として井原東洋一会長(県被爆者手帳友の会)より「平和への誓いを述べ、国会と政府に安全保障法制の廃止を要望。地球市民とともに核兵器廃絶の実現を」と訴えた。平和公園には、多くの市民らが来場し原爆投下時刻の11時2分に、原爆の犠牲となられた多くの御霊に対し黙とうを捧げた。被爆地長崎は8月9日71回目の原爆の日を迎え、県内各地で犠牲者の冥福を祈る慰霊祭や追悼行事が営まれ、小中高校では平和集会が開かれるなど「祈りと誓いの日」となった。