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平成29年9月

平成29年第3回月定例会(9月議会) 一般質問(要旨)

1.長崎サミットとの連携について

(1)観光振興における重点取り組み

質 問

「長崎サミットとの連携について」観光振興における重点取り組みについて、一般会計における観光分野の事業投資額と投資効果(観光消費額、経済波及効果)、今後の目標と目標達成に向けての取り組みは?

回 答

長崎市の過去5年間の一般会計における観光費に係る事業費は、平成24年度から平成26年度までは決算ベースで約15億円から約17億円で推移し、平成27年度からは世界遺産の保存整備や受入のための事業及び第三期出島復元整備事業など開始されたこともあり、それぞれ約27億円となっている。その効果の指標となる観光動向は、長崎市の観光客数は平成24年の約595万人から毎年増加し、平成28年は約672万人で過去最高となった。

観光消費額は、平成24年の約1,154億円から平成28年は熊本地震の影響もあって、前年と比べると減少したものの約1,313億円と増加している。その結果、県内への経済波及効果は平成24年1,707億円から平成28年は2,015億円に増加している。

経済波及効果をもとに算出した県内への就業者誘発数は、平成24年2万3,960人から平成28年2万9,036人となっている。基本施策は、長崎独自の歴史・文化等の資源磨き、ビッグデーター等の分析に基づくマーケッティングの推進、受入れ態勢の整備とおもてなしの充実、観光消費拡大の仕掛けづくりなどを柱としている。

重点施策は、世界遺産の保存整備と活用、夜景観光の進化、外国人観光客誘致の取り組みの推進を挙げ、平成32年の目標として観光客数は710万人、観光消費額1,600億円、観光消費額に基づく経済波及効果による県内への就業者誘発数35,600人を目指す。この目標を達成するため、PDCAサイクルによる進行管理を行い、産学官連携により持続可能な推進体制の構築のため、長崎市版DMOを確立していく。

再質問

観光振興計画2020の計画目標は、行政だけで達成できるものではないが、長崎サミットと連携した観光振興における重点取り組みは?

回 答

長崎サミットは人口減少による地域経済の衰退に歯止めをかけるため、全国に先駆け産学官連携のプロジェクトとして平成21年に立ち上げた。これまで新幹線について数次にわたる要望活動のほか、MICE誘致推進協議会の設置や、世界遺産の登録推進の年賀状キャンペーンなど様々な経済活性化に向けて取り組みを行った。

観光分野では、夜景観光の推進として稲佐山電波塔のライトアップ、長崎夜曲の制作、おもてなしの充実としてアダプトプログラムやおそうじさるくへの参加など、大学の分野ではビッグデーター活用による観光客の周遊動向の分析を進めており、県・市にこの情報が提供される。今後、長崎市版DMOにおけるマーケティングに活用していく。

 

意 見
要 望

観光振興における重点取り組みにおける、産学官連携の取り組み、観光客をもてなす地域の事業者や、市民の皆様の参画を仰ぐことで目標を目指すとの事であるが、これまでの課題を踏まえて、長崎独自の歴史・文化等の資源磨き(世界遺産の保存整備と活用、夜景観光の進化、外国人観光客誘致の取り組みの推進)、ビッグデーター等の分析に基づくマーケティングの推進、受入態勢の整備とおもてなしの充実など、予算計上時におけるPDCAサイクルによる進行管理の実行、投資対効果の検証を行い観光振興に繋げてほしい。

また、長崎市版DMOの確立(観光地域づくり推進法人)、「DMO長崎協議会(仮称)の設立」、データー収集・分析に関する委員会の設置、データーが事業の企画や、経営判断に活用できるのか意見を聞いて、観光振興に繋げるとの見解が示されているので、サミットとの連携を十分とって頂くことを要望する。

 

(2)基幹製造業の現状と課題

質 問

「長崎サミットとの連携について」の基幹製造業の現状と課題は?

回 答

長崎サミットでは、2020年度における基幹製造業大手4社(三菱重工業、三菱日立パワーシステムズ、三菱電機、東芝三菱電機産業)の生産高の目標として2008年度の水準5.160億円の水準を維持することにしている。2008年度の地元受注率44.0%を2020年度には10%引き上げ54.0%にすることにより、長崎の経済をより強くしていくこととしている。しかしながら、長崎市の基幹製造業を取り巻く環境は、国際的な安値受注競争が激化するなど事業環境の変化もあり、2016年度の実績は、目標額の82.5%の4,257億円、地元受注率は1.1%増の45.1%となっており目標達成には厳しい数字となっている。

そのため、造船造機関係のパートナー企業においては、海洋再生エネルギー産業など新分野の進出をはじめ、域外への販路開拓や自社の強みを活かした異業種参入を模索するなど経営安定化を図る取り組みがなされている。基幹製造業は、長崎市の経済の根幹をなす業種であることから、このような環境変化に対応すべく海洋再生エネルギー関連産業の集積を図るため、人材育成支援を行うとともに、販路開拓や産学官による共同研究開発に対する支援を行っている。

現在、長崎市においては、少子高齢化や人口減少に伴う生産人口の減少が進んでおり、基幹製造業においても人材確保と育成、技術の継承など様々な課題がでており、長崎県や関係団体などと連携して、これらの課題解決に向けて努力して行く。

意 見
要 望

長崎の基幹製造業は経済の根幹をなす産業であり、8月1日に開催された長崎サミットにおいては、造船・海洋関連産業の人材育成や研究開発のなどを担う「西九州海事研究コンソーシアム」の設置構想が示されている。

一方、民間事業者においても、造船技術の継承・発展に向け「(仮称)造船技術センター」を2018年度に設置する構想もある。このような構想は、運営主体や資金確保策など今後検討が行われるが、行政として(国・県・市)何が出来るのか、「特区の申請」「税制優遇」「財源確保」などを含めて、前広な検討を要請する。

また、長崎サミットとの連携については、トップリーダーが一堂に会し議論を重ねることに意義がある。8月のサミットでは若年者の地元就職・定着、人材育成について産学官、民間企業が一体となって具体的成果に繋げることが確認 されている。若者の県外流出の防止策として、学生が地元の企業を知らないことも要因のひとつであり、地方に魅力があっても生活が成り立たないという理由で、賃金の高い都市に就職するものが多いと思われる。

産学官が連携を図るなか、例えば、地元新聞社が9月1日に発行した、長崎県内の大学・就職・企業・就活情報誌、NR(エヌアール)目を通して(読んでもらい)興味を持ってもらい、県内就職のきっかけになる情報誌と期待している。この民間事業者の取り組みが、サミットのスローガンである「みんなでつくろう元気な長崎」、オール長崎の取り組みの一つとなっていると思う。長崎サミットと連携してこの様な、民間事業者による支援の要請・県内就職に繋がる働きかけを要望する。

 

2.地域コミュニティについて

(1)地域コミュニティのしくみづくり

質 問

「地域コミュニティについて」の地域コミュニティのしくみづくりは?

回 答

長崎市は、10年後、20年後を見据え、住民の皆様が安全・安心に暮らすことが出来るよう、「地域に必要なことを地域で決めて実行する地域」、具体的には「まちの目指す姿がある地域」「地域の問題を発見する目がある地域」「問題を解決しくみがある地域」「住民同士のつながりがある地域」を目指す地域の姿として、地域コミュニティの新しいしくみを提案している。

その内容は、地域を代表する組織として(仮称)地域コミュニティ連絡会議を設立して、長崎市が「人」「拠点」「資金」の3つの視点で応援するしくみを検討している。このしくみの素案は、4月から6月までの間、市内17ブロックで説明会を開催し地域の様々な団体から1.127人に参加いただき、8月31日時点ではすべての連合自治会長への説明が終わっている。

小学校区ごとの説明会は、全69の小学校区のうち23の小学校区で開催、連合自治会を含む各種団体から703人の方が参加し、未実施の校区は今後とも地域行事を勘案しながら説明会を実施する。これまでの主な質疑は、「青少年育成協議会や社会福祉協議会地区支部のようなネットワーク型の団体との関係はどうなるのか」「必要性は感じるものの担い手の不足が不足しており協議会の設立は難しいのではないか」「交付金の交付までの流れはどうなのか」等の質問や意見を頂いている。

このしくみづくりは、地域の方々のご意見を十分にお聴きし、今年度中に制度を固めて行きたい。設立にあたっては、各地域の実情に合わせた形で取り組み、地域の様々な団体が連携して課題を解決するための活動を財政的に支援するものとして交付金制度を検討している。

再質問

(仮称)地域コミュニティ連絡協議会に対する財政支援として、交付金制度を検討されているが、この制度は単年度事業か?または継続事業なのか?

回 答

地域コミュニティのしくみづくりは、地域の様々な団体が連携して、課題を解決するための活動を財政的に支援するものとして、交付金制度を検討しており、単年度ではなく継続的なものとして考えている。

 

(2)(仮称)地域コミュニティ連絡協議会の設立に向けた支援

質 問

「地域コミュニティについて」の(仮称)地域コミュニティ連絡協議会の設立に向けた支援は?

回 答

小学校区ごとの説明会を開催した地域では、まずは地域の各種団体が一堂に会した話し合いから始め、(仮称)地域コミュニティ連絡協議会の設立に向けて前向きに取り組んで行こうという地域がある。地域の一部の意見だけではなく、様々な団体や住民の皆様に必要性や内容についてしっかり理解いただいて進めることが大事で、地域コミュニティ推進室及び支所や行政センターが連携して、話し合いの場から地域に入って支援している。

連絡協議会の設立に向けて、地域の将来像や必要な取り組みを記した「まちづくり計画」の策定にあたり、ワークショップやまち歩き等を取り入れながら作業を進めている。また、地域の課題を発見し、その課題を解決するためには、地域の様々な団体や世代の方々で話し合って頂くことが重要である。その過程を通じて、地域の繋がりが強くなっていくものと考えている。

連絡協議会の認定要件の案は、まちづくりの目標や活動内容等を定めた「まちづくり計画」を策定していることを要件の一つとしている。現時点では、「まちづくり計画」を策定し、(仮称)地域コミュニティ連絡協議会に相当する組織を立ち上げている地区が1地区、具体的に話を進めている地区が5地区ある。

行政サテライト機能編成後、総合事務所と地域センターにそれぞれに地域のまちづくりを支援する職員を配置する。地域センターは地域の情報を収集・発信し、地域で活動する団体等の連携を促進する役割を持ち、総合事務所は本庁の地域コミュニティ推進室と一緒になって、地域の態勢づくりや、地域のまちづくり計画書の策定の支援に取り組む。

意 見
要 望

組織立ち上げは1地区、具体的に協議している地区は5地区との答弁があった。認定要件の案は「まちづくり計画」を策定するとの事であるが、まちなかでのしくみづくりと中心部から離れた地域など、地域は様々であると思う。「地域の実情・地域の伝統、昔のつながり」があるなかで、地域コミュニティの仕組みづくりは、相当な時間・期間を有すると思われるので、担い手不足の解消や地域活性化のために地道な活動を要請する。

再質問

総合事務所と地域センターは(仮称)地域コミュニティ連絡会議にどのようにかかわるのか?

回 答

行政サテライト機能再編成後、総合事務所と地域センターにそれぞれに地域のまちづくりを支援する職員を配置する。地域センターは地域の情報を収集・発信し、地域で活動する団体等の連携を促進する役割を持ち、総合事務所は地域の体制づくりや。地域のまちづくり計画書の策定の支援に取り組む。協議会立ち上げ後は、協議会の会議開催の支援や事務局との連絡調整、交付金に係る相談など行い制度設計に反映していく。

意 見
要 望

現在、地域でリーダーとして活躍されている職員の他に、市役所の職員が地域の自治会・育成協、消防団、社会福祉協議会等の役員として、積極的に地域に参画できるよう市役所の仕組み、職場環境・雰囲気づくりから変えてもらいたい。

また、地域の実情に合わせ小学校区単位もしくは中学校区単位毎に、地域担当職員の増強を図るとともに、地域担当サポーターを任命し、地域コミニュニティの活性化を推進するため、地域との繋がりを作るべきと思う。

地域活性化の大きな課題は、役員の高齢化、地域リーダー・活動家の育成、将来の担い手不足、財源不足などが主なものであり、この課題解決に向けての支援をお願いするとともに、職員に対し地域に参画できる職場環境の改善、繋がりをつくるための指導・教育を要請する。

3.国道202号の整備促進並びに(仮称)福田バイパスの早期事業化について

質 問

「国道202号の整備促進並びに(仮称)福田バイパスの早期事業化について」は?

回 答

国道202号の福田地区は、道路幅員が狭く、大型車両同士の離合がしにくい個所や、歩道が十分確保されていない区間が残されていることから、これまでも道路管理士である長崎県により、大浜町の大迫バス停付近や、小浦町の中浦バス停付近、フレスポ福田ウエスト前など歩道の整備等が行われている。現在、小浦舟津公園前交差点から福田郵便局前交差点間の約770mの区間において、歩道整備が進められており、この区間の平成28年度末の進捗率は約45%で、今年度は用地取得や改良工事が予定されている。

また、JR長崎本線連続立体交差事業完成後の宝町交差点付近の将来計画は、現在鉄道の下越となっている国道を、鉄道の高架化と併せ平面化する計画となっている。(仮称)福田バイパスは、事業主体である長崎県によると整備に多額の費用が必要であるとともに、バイパスの利用交通量も少ないと見込まれるなどの問題があり長期的な課題であるとの見解が示されている。

長崎市としては、こうした問題を解決できるよう、地元の皆様と協力しながら検討を行うとともに、長崎市をはじめ市議会や交通関係者、地元関係者で構成する「一般国道202号(福田バイパス)道路整備促進協議会」を中心に、引き続き県や国などの関係機関に対し、整備促進の働きかけを行う。

意 見
要 望

福田バイパス建設促進期成会は、福田地区自治会連合会をはじめとし、12の構成団体で平成17年8月に期成会を立ち上げ、今日まで長崎県、長崎市に対しまして陳情・要請活動を行いながら12年が経過した。その間、平成23年8月に設立された「一般国道202号(福田バイパス)道路整備促進協議会」と連携を図りながら、福田バイパス建設を含む国道202号の交通環境の改善に向けて、今日まで署名活動を行いながら、長崎県や国に対して「早期事業化と道路予算確保」の要望活動を行って来た。

本年開催した期成会総会では、地域からは県は費用対効果をいわれるが、モノを作りその製品を販売するときは必要であるが「人命・安全には変えられない」、「安全対策として行政の力で道路を作ってほしい」「大型トラックが増加しているのでバイパスで迂回させる必要がある」「歩道が狭く雨の日は傘もさせない状況にあるので歩道の拡幅を願う」「事故があった時の対策としての観点からバイパスの必要性を考えてもらいたい」など、国道202号の改善と福田バイパスの早期事業化に向けた調査費の計上を求める意見要望が出された。

交通事故発生件数は、大浜トンネル入り口から福田郵便局前交差点の間、平成23年46件、平成24年31件、平成25年60件、平成26年63件、平成27年51件、平成28年60件の事故が発生し危険地域となっている。よって今後とも、長崎県・国などに対して、国道202号の整備促進並びに交通環境改善の抜本的対策となる(仮称)福田バイパスの早期事業化の道路予算の確保、調査費の計上に向けた、継続した要望活動をお願いする。

 

4.公共施設マネジメントの取り組みについて

質 問

公共施設マネジメントの取り組みについては、取り組みを始めて7年が経過しているが、この7年間の成果を含め現在の取り組みの進捗状況は?

回 答

公共施設マネジメントを進めて行く上での基本的な考え方や、方針となる各種の計画を策定してきた。職員に対しては、公共施設マネジメントの必要性の共通理解と当事者意識への転換を図り、全庁的な取り組みとするため庁内への浸透に努めている。今までのように古くなったら建て替えるのではなく、適切な改修と管理を行いながら、施設を出来るだけ長く使用し、人口減少社会の到来を見据え、初期の行政目的を達成した施設は廃止、売却等により資産の有効活用を図るなど、職員の施設管理に関する意識の変化に繋げている。

例えば、老朽化し耐震性のない公民館を近隣の廃止した施設を改修して活用する取り組みや、高島・伊王島の遊休地を売却し現在はメガソーラー施設と日帰り入浴施設が民間により整備されたように、「新たな財源確保」の取り組みも進めている。この他にも、施設の運営方針を見直し民間譲渡したものや、マネジメントの一環として個別の取り組みがあるが、実績としてはまだまだ十分ではない。

今後、市民の皆様とも現状と課題を共有し担当所管といった枠を超えた中で施設の再配置を進める。そのためにも、マネジメントに取り組む目的や意義を住民の皆様に理解いただけるよう、丁寧な説明の場を設け「地区別計画」を策定し施設の再配置を進め、遊休資産は売却等も含めた民間活用を進めていく。

意 見
要 望

計画書の資料は、素晴らしいものが出来上がっているが、いざ実行する段階では、総論賛成、各論反対の声が上がる。先ずは、全体の概要を市民に説明し、市民・地域との合意形成を図り、出来る地区から取り組みを進める必要がある。例えば、モデル地区を決めて統廃合、合築など「リーダーシップ」、「スピード感」を持って取り組みを進め、成果を上げる時ではないかと考える。

公共施設のマネジメントは、早期に取り組むことで施設の維持管理費等の削減効果も大きくなることから、将来に問題を先送りすることがないように、関係部署の連携を十分とって対応することを要望する。

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